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夜間頻尿

夜間頻尿とは

夜間、排尿のために何度も起きなければならない症状を夜間頻尿といいます。夜間頻尿は排尿に関わる症状の中でも頻度が高いもので、若い人では10-30%に、お年寄りでは40-80%に認められ加齢とともに回数が増えることが報告されています。

特に、夜寝ている間に2回以上トイレに行く頻尿は、睡眠不足になる、また寝ぼけてトイレに行くことで転倒や骨折につながるケースもあり治療の対象としています。ただ、年齢や性別、生活様式、認識の差により生活への影響の程度が異なるため生活に支障がないのであれば必ずしも治療が必要なわけではありません。

夜間頻尿の原因

多尿(夜間多尿:夜間の尿量が多いこと)

多尿による夜間頻尿は尿量が多くなるために、夜間トイレに何度も起きるもので、朝起床時の尿量も含めた夜間の尿量が1日総尿量の1/3以上になり、1回の排尿量は正常です(150~200ml以上)。

水分過剰摂取、うっ血性心不全、腎機能障害など

膀胱容量の減少

膀胱容量の減少は、少量の尿しか膀胱に貯められなくなるもので、過活動膀胱や前立腺炎、膀胱炎などで膀胱が過敏になるために起こります。

睡眠障害

トイレに行きたいから目が覚めるのではなく、眠りが浅くて目が覚めてしまうためにトイレに行く。

検査

問診、尿検査、超音波での残尿測定など痛みのない検査が主です。
IPSS(International Prostate Symptom Score)

世界共通で使われている排尿状態、前立腺肥大症の症状の客観的な評価法としては、 IPSS(国際前立腺症状スコア)とQOL(困窮度)スコアを調べることで 重症度が判定できます。治療方針の決定や治療の効果の判定の参考となります。

OABSS(overactive bladder symptom score)

過活動膀胱症状質問票です。尿の回数、我慢の難しさなどのスコアを調べることで重症度の判定、治療効果の判定ができます。

排尿日誌

朝起きてから翌日の朝まで、排尿した時刻とメモリ付コップなどで測定した排尿量を日記のように記録するものです。1回の排尿量(膀胱に溜めることができる膀胱容量)と排尿回数、一日の排尿量を知ることができ治療の参考になります。

7日間程度の記録が望ましいですが、3日程度の記録でも構いません。

腹部超音波検査

腹部超音波検査は、膀胱内に結石や腫瘍がないか、前立腺の肥大、残尿はないかなどを調べます。結石や腫瘍が膀胱刺激となり蓄尿障害の原因の場合があります。

尿検査

尿路感染が膀胱の刺激となり蓄尿障害の原因になるため、尿検査を行います。

治療

夜間多尿の場合

高血圧、心疾患、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群などによる夜間多尿の場合は、基礎疾患の治療が重要です。また、水分の摂りすぎで頻尿になっている場合は水分を控えることが必要です。それでも改善が難しい方には朝の利尿剤投与や抗利尿ホルモン剤等の投薬治療を検討します。

膀胱容量の減少

過活動膀胱では、膀胱の収縮を抑える薬剤(抗コリン薬、β3作動薬)を服用します。

男性の場合は、スムースな排尿を促し、残尿を減らす目的で前立腺肥大症の治療薬(α1ブロッカーなど)を服用する場合もあります。

睡眠障害

睡眠障害による夜間頻尿には、睡眠薬の内服も有効ですが、よく眠れるような環境の整備や日中の運動、昼寝の禁止など生活リズムの改善も重要です。

排尿で起きない生活

夜間頻尿は年のせいという部分もあり治療が難しい場合もありますが、適切な生活整備、内服治療で改善する方も多くいらっしゃいます。

お困りの方はご相談ください。

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